Office 365 チームサイトの案外知らない便利機能×3（Advent Calendar 2012）

Office 365 Advent Calendar 2012 の 5 日目。IdM実験室 [Office 365 & WAAD] Graph API を利用したアイデンティティ管理 に続いて、Office 365 のチームサイト（SharePoint Online）から「便利であるにも拘らず案外知られていない」機能を3つほど紹介する。

※アドベントカレンダーとは：
クリスマスまでの期間（待降節＝アドベント）をより楽しく過ごすため、12月1日から24日までの間カウントダウンしていく“日めくりカレンダー”のことです。（略）IT業界では、このアドベントカレンダーの風習に習って、12月1～24日の間、何かのテーマや、何らかの制限事項（縛り）を設けてWebにコラム記事を書くというイベントを楽しむようになりました（なかには25日や年末まで続けるものもあるようです）。（引用：技術系アドベントカレンダーの魅力とは）

「Outlook に接続する」

チームサイトでは「サイト」に「リスト（掲示板）」または「ライブラリ（書庫）」を作成して情報をストアする。この「リスト」にはいくつかの種類があるが、そのうち「タスク」「予定表」「ディスカッション」の三種は［Outlook に接続］することで、情報をパソコン上の Outlook に同期することができる。

いずれも、自分個人のデータとは別管理になるため、混じることは無い。あらかじめチームの予定やタスクを「接続」しておけば、都度チームサイトにアクセスしなくても情報を参照できる。また、参照だけでなく Outlook 側からの新規登録や編集も可能だ（SharePoint側で適切な権限が必要）。

ディスカッション掲示板も、Outlookに接続することで、メンバーとのやりとりを実質的にメール同様、しかし個人のメールボックスととは別けて管理できる。メールが多すぎてプロジェクトのやりとりが散逸してしまうような場合に有効だ。

また、これは Outlook の機能だが、メールからドラッグ＆ドロップでタスクや予定を登録することもできる。この際、メールの本文が自動的に転載されるため重宝する。

「データシートで編集する」

チームサイトのリスト（掲示板）は、「データシートビュー」に切り替えると、エクセルのような画面で、複数の情報（アイテム）をまとめて編集することができる。

操作方法はエクセルに準じる。ドラッグでのオートフィルや、コピー＆ペースト、行の挿入/削除も可能だ。大量の情報をまとめて SharePoint から抽出したい、または逆に登録したい場合には、このデータシートビューでコピーしてエクセルに貼り付ける（またはエクセルでコピーして データシートビューに貼り付ける）のが最も手軽な方法になる。

なお、編集が終わった後は、リボンで隣の［標準ビュー］をクリックすれば元に戻る。

「エクスプローラで開く」

チームサイトのライブラリ（書庫）で、［エクスプローラで開く］をクリックすると、Windows の「エクスプローラ」を利用してライブラリのファイルを操作することができる。

リボンから［エクスプローラで開く］をクリックすると、Cドライブやマイドキュメントと同じように、チームサイトのライブラリが開く。当然、ファイルのドラッグ＆ドロップや、コピー、削除などの操作が可能で、ブラウザからの操作よりもずっと効率的だ。

ただし、あくまでクラウド上の領域のため、容量が大きいファイルの保存（通信）にはそれなりに時間がかかる（遅い）ことは留意が必要だろう。

チームサイトの機能をもっと知るには

こうした機能は、すべてチームサイト（SharePoint Online）ならではのものだが、基本的に Windows で、かつブラウザが Internet Exploler でなければ利用できない。また、Office がインストールされていることが必須となる場合もある。

Office 365の「チームサイト」は、大企業向けグループウェア製品である「SharePoint Server」がほぼそのまま利用されており、そのため（上のような制約も含め）クラウドサービスとしては少々「難しい」ことは否めない。初めての方は「何が出来るか判らない」と途方にくれることもあるだろう。だが、業務の効率化に繋がる機能も数多く、全く利用しない、のではとても勿体無い。

チームサイトについてより理解を深めたい方は、先日、日経BP様から上梓させて頂いた解説書「Office 365チームサイト活用ガイド」をぜひお読み頂ければと思う。特に「SharePoint ははじめて」という方に、必ずお役に立てる筈だ。

さて、Advent Calendar は、次回「ナオキにASP.NET（仮）」の naoki0311 さんに続く。