SharePont Online 複数の予定表アプリを「重ね合わせ」る機能。ただし Exchange との連携はできない
Office 365 上の SharePoint である SharePoint Online はには、クラウド独自の機能が備えられている。しかしその一方、クラウド故の制約も少なくない。表題の「予定表アプリの Exchange 連携」もその一つだ。画面上では利用可能であるように表示されているため、あらかじめ知らないと混乱するかもしれない。
なお、このエントリは Office 365 Advent Calendar の一環として投稿している。
SharePoint の「予定表」アプリは、Exchange(Outloook)互換のスケジュール管理機能を SharePoint サイト内で提供するものだ。Exchange が個人のスケジュールを管理するのに対し、予定表アプリはそのサイトを利用するチームメンバー共有のスケジュールを管理する。また(重複予約を防げないなどの難はあるものの)、会議室や貸出 PC など、共有リソースの管理にも活用できる。
予定表アプリは Outlook クライアントととも同期して、個人の予定表と全く同じように参照/更新することができる。とても役立つアプリのひとつだ。
さて、この予定表アプリの特殊機能のひとつとして、複数の予定表アプリの情報を重ね合わせて表示することができる。例えば、予定表A、予定表B、予定表C、がある際、A の設定で、B と C の予定データを、A の画面(カレンダー)上に表示させることができるのだ。そのままでは、どのカレンダーの予定かが判らないため、表示色も個別に指定できる。
[予定表|予定表の重ね合わせ]をクリックする。
[新しい予定表]をクリックする。
重ねて表示したい予定表リストを指定する。[Web URL] はその予定表があるサイトの URL を入力する。[解決]をクリックすると、そのサイトにある予定表が次の選択肢として反映されるので、そこから指定する。加えて情報を取得するビューも選択できるため、特定条件に合致する予定だけを抽出することも可能だ。
保存すると、このようにカレンダーの上に、別の予定表リストの情報を表示させることが出来る。
さて、先程の設定画面で気づかれたかもしれないが、実は SharePoint 2013 は、本来、Exchange サーバーのメールボックスからも予定情報を取得して「重ねる」ことができる。設定画面を見る限り、この機能は Office 365 でも有効に見えるのだが─
実際に設定するとエラーになる。「The HTTP request is unauthorized with client authentication scheme ‘Ntlm’. The authentication header received from the server was ‘Basic Realm=””‘. 」が表示され、情報を取得できない。
どうやら、Office 365 の認証が(製品からすると)特殊であるため、Exchange と SharePoint の疎通に失敗しているようだ。残念ではあるが、こればかりはクラウドシステム故の制約と考えるしかない。もちろん、今後の改善に期待したいところではある。