Mac Book AirやiPhone iPadを充電(給電)できるモバイルバッテリー「Hyper Juice」感想
私は仕事の際は常にパソコンとWIFIルーターを持ち歩き、隙あらば仕事を始める、所謂モバイラーだ(最近はもう少し洒落て「ノマド・ワーカー」などと呼ぶらしいが)。昨年秋に、そろそろあちこち壊れはじめたVAIO Type-Pの後継にMac Book Air(11in 2011mid)を購入し、その圧倒的な薄さ、軽さ、そしてスタイリッシュな存在感が頗る気に入ってる。
しかし、モバイルPC(Mac)の変わらない弱点は、やはりバッテリー。Mac Book Airも省電力設計ではあるが、普通に利用すると実質3~4時間の稼働が限界だ。外出先でまとまった仕事をしようと思えば、どうしても電源の利用できる喫茶店を探し歩くことになる。これが煩わしい。贅沢は承知しているが、この倍、丸一日はもつバッテリー容量が欲しいところだ。
そこで、Mac 用ポータブル外部電源として定評のある「Hyper Juice(ハイパージュース)」を購入してみた。
「Hyper Juice」には60whから最大222whのモデルがあり、容量が大きいほど稼働時間は伸びるが、サイズも大きくなり重くなる。私は携帯性を重視して一番小さい60whを購入。スペック表によると、これでもMac Bookを15時間稼働できることになっている。もちろん額面通りには受け取れないが。
外箱をとったところ。
蓋をあけたところ。
付属のケーブル類。
iPhone 4Sとのサイズ比較。
Hyper JuiceにはもちろんMacBook接続用のコネクタが付属するが、実はこれ単品ではMac Book Airに給電できない。別途、Apple 純正のアダプタ「MagSafe AirLine」が必要だ。以前はHyper Juiceから直接「充電」できたのだが、Appleの特許に抵触したため、止むを得ずこのような仕様になった経緯がある。もちろん、iPhoneやiPadなどUSB充電ができるデバイスならアダプタは不要。
二つのアダプタを接続したところ。ケーブルが長いので少々かさばる。
さて、実際にどれだけMac Book Airを稼働できるか。Hyper Juiceはリチウムイオン電池なので、その容量を最大限活用するにはしばらく「ならし」が必要になる。まだその最中だが、現時点での実質稼働時間は、およそ5~6時間といったところだろうか。
ただ、これはアプリをいくつも立ち上げ、裏ではVMwareでWindows 7まで動いているような「普通の(?)」利用状態での話。もう少し省電力に気を配ればまだ伸びる余地はある。一方、WimaxをUSBで繋ぎ、給電したまま利用するとかなり短くなる印象だが、これは仕方ないだろう。
Mac Book Air自体のバッテリーと合わせれば10時間は稼働できるので、十分実用的だ。しかし不安は残る。これなら、もうワンサイズ上の100wを購入しておいてもよかったかもしれない。
だが、60whは360gだが、100whだと730gになる。鞄がすでに電気製品だらけの私としては、さらに500g弱の増量は躊躇われた。
Hyper Juiceの難点は、上述の通りMac Bookに対して「給電」しかできないことだ。「充電」ではないので注意。これはHyper Juiceの仕様というより、アダプタとして利用しているMagSafe AirLineの制約なのだが、やはり少なからず不便だ。理想的には、移動中に鞄の中で充電を済ませてしまいたい。
そこで、中にはケーブルを改造して充電可能なものを自作してしまう猛者もいるらしい。もちろん自己責任だが、そのためのツールも市販されている。私も少々心がひかれないではない。
HyperJuice Magic Box: 超強力バッテリ HyperJuice で MacBook さえも丸々充電可能にするキット!
また、Hyper Juiceで給電中はイヤホンにノイズが入るようだ。常時ブーンと低く耳鳴しているような異音がする。私の端末固有の問題かと考えたが、他のブログでも同じ現象の報告を見た。私は仕事用途のため全く問題ないのだが、気になる人も居るだろう。
とはいえ「バッテリーが一日もつ」という目的は実質的に達しており、満足度はとても高い。お薦めだ。自身の行動範囲や利用形態を考慮して、最適な容量を検討するところがポイントになると思う。
アクト・ツー HyperJuice 60Wh External Battery achj060 jhotna