[Offce 365]スモールビジネスにそこ真価を発揮する Office365 の「プランP」

| 2011年12月4日 | 0 Comments

Microsoftのクラウドサービスが「Office 365(オフィスサンロクゴ)」だ。契約すると電子メール、予定管理、連絡先管理、グループウェア、Web会議などを月額課金で利用できる。システムやソフトでなくサービスを購入する「クラウド」なので、システム構築も管理もMicrosoft任せ。不必要になればすぐ解約できるのが最大のポイント。簡単に言えば Google の「Google Apps」対抗サービスだ。

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クラウドは安上がり、という宣伝は多い。しかし、実際にはケースバイケースなので注意が必要だ。例えば3000人の企業が月1000円のサービスを利用した場合、年間で3600万円になる。決して割高ではないものの、合理化を徹底してきた企業であれば(移行作業も考慮すると)十分なコストメリットが享受できないかもしれない。

MicrosoftであれGoogleであれ、システム基盤としてクラウドサービスを検討する場合、1.自社運用との比較で本当にコストメリットがあるか 2.コスト以外のメリット(デメリット)をどう評価するか、が重要なポイントだ。個人的には、クラウドは後者(コスト以外のメリット/デメリット)をより重視してこそ採用すべきだと考えている。

さてそんな訳だが、この観点から見たOffice365の「プランP※」は悪くない。これは所謂「小規模ビジネスむけ格安プラン」で、制限付きだがOffce365の全機能をユーザあたり月600円で利用できるものだ。なお、正規プランにあたるのが「プランE※」で、こちらは月額1000円~になる。

プランP:Microsoft Office 365 for professionals and small businesses
プランE:Microsoft Office 365 for enterprises

※2012/4/19 追記
Microsoftの価格変更でEプランが1000円→800円に減額されたため、ケースバイケースではあるが、Eプランのコストメリットが大きくなった。

制限がある、と言われると不安になるかもしれない。しかし実際の制約事項は中~大企業でこそ必要になる機能(例えばActive Directory同期、シングルサインオン)に集中しているため、文字通り「小規模ビジネス」利用ならほとんど問題にならない。ただし、最大の制限として「上限50人」でかつ「プランPからプランEへのアップグレードはできない(現時点)」ということは理解しておく必要があるだろう。

このため、既に社内にある程度整備された認証基盤(AD)やネットワーク管理体制、メールサーバなどが存在する場合、その移行先として「プランP」を選択することははお勧めしない。割高にはなるが「プランE」を契約すべきだ。

また、Office365自体の契約/利用はとても容易だが、その一方で、現行環境からの移行、併存のための認証統一、ドメイン移行などのある種「イレギュラー」な作業は、控えめに言ってもややこしい。ネットワーク系の技術知識は不可欠だが、そもそもそうした人員が確保できない企業/グループにこそクラウドのメリットが大きい。

となると、こうした企業/グループでプランEを購入するなら、Microsoftと直接契約ではなく、例えば大塚商会やリコーなど、このあたりをきちんとサポート(有償/無償)してくれる国内の代理店と契約することをお勧めする。

大塚商会:たよれ~る Office365
リコー:クラウドサービス for Office365
Microsoft:Office365

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